
こんにちはうみです。
今日は自分の感情を変えるための方法は2つあるというお話。
- ついカッとなってしまう
- 辛い環境から抜け出せない
- 感情のコントロールが苦手
なんて方は知るだけでも結構使えるテクニックなのでぜひ最後まで読んでいただけたらと思います。
感情のコントロールの種類
感情のコントロールは大きく分けると二種類に分けられます。
環境を変える一次コントロール
1つ目が一次コントロールと呼ばれるもの。
どういったものかというと、
「感情に対してそれを引き起こす環境を変えようとする」のが一次コントロール。
給料が低くて生活が厳しいからもっと稼ごうと努力したり、
彼女が欲しい時に出会いの多い場所に出向いたりオシャレを勉強することなどが当てはまります。
お金を稼いだり勝利のための努力もこちらに含まれますね。
環境の捉え方を変える二次コントロール
対して二次コントロールとは。
「環境や出来事の捉え方を変えることによって感情を変える」のが二次コントロールとなります。
イメージ掴みづらいですよね。
例えば、困難な仕事を振られた時に、
(こんな面倒な仕事振ってきやがって)という感情に対して、
(これは自分を成長させる試練なんだ)と捉え直すことが二次コントロールです。
新しい環境に飛び込む時も、今までの交友関係がなくなると捉えるか、新たな交友が始まると捉えるかで全く感情が違いますよね。
それぞれの特徴は?
この一次コントロールと二次コントロールでどちらの方がいいの?幸福にするの?
っていうことを調べた研究があります。
それらをまとめたところ
- 一次コントロール、二次コントロール共に幸福感を上昇させる効果がある。
- 一次コントロールにはリスクがある。
- 二次コントロールにリスクはない。
といった感じ。
一次コントロールのリスクというのは「環境を変えようとしてもどうにもならなかった時」にストレスになってしまうこと。
成人が身長を伸ばそうと努力しても身長は遺伝的要素が大きいのでどうしようもないですよね。
「どうにもならない」という意味では人の死や過去もでしょう。
それに努力してもストレスになるだけということです。
努力というのは報われるかわからないですからね。どうしようもない部分もあります。
それに対する唯一の手が二次コントロールになるのでしょう。
先ほどの例のように色んな可能性や捉え方をすることで感情を変えられることもありますし、
「完全に受け入れる」ことで楽になるものもあります。
ブータンという国は世界一幸福度が高い国です。
国民の97%が「自分は幸せ」だと答えるそう。
その秘訣は経済的な豊かさではなく、「今三食食べて生きていけること」を心から幸せなことだと捉えているから。
二次コントロールを高いレベルで駆使している例ですね。
以前書いた梶井基次郎の「檸檬」という小説を題材にした記事も二次コントロールの例の1つかと思います。
ぜひこちらも参考にしていただくとわかりやすいかもしれません。
二次コントロールが一次コントロールを産む
一次コントロールと二次コントロールは完全に独立したものではありません。
例えばLGBTの方は、周りと違う性的嗜好を持っていたとして、それを世間に合わせたり、
場合によっては自分に言い聞かせ続けて、マジョリティの結婚までしている人もいます。
ただ、性的嗜好は先天的な要因が大きいので、結果的に「その部分に関しては」幸福感を感じることは難しいでしょう。
晩年になってマイノリティをカミングアウトする方は、そういった自分に気付いたのではと思います。
そういったカミングアウトから自分の性的嗜好に則った相手を見つけて幸せになった方が沢山います。
最近は特にマイノリティが同志やパートナーを見つけやすいので特にそういった潮流があるように思います。
自分がマイノリティだと完全に受け入れたこと(二次コントロール)が、
自分の性的嗜好に会う相手を見つけるための行動(一次コントロール)を生み出した例ですね。
一次コントロールよりも二次コントロールに目を向けてみると意外と楽になれたりするかもしれませんね。
二次コントロールに関連する言葉
二次コントロールと関係のある言葉は世界中にあります。
その一部をご紹介しますね。
ラインホルド・ニーバーの祈り
神よ、変えることができるものを変える勇気を我に与え給え、
ラインホルド・ニーバーの祈り
変えることのできないものを受け入れるだけの冷静さを我に与え給え、
そして、それらを見分けるための知恵を与え給え。
ぼくは無神論者ですが、こちらはキリスト教のとても好きな言葉です。
変えられるものを変えるための努力は必要だけど、変えられないことを受け入れることが前を向くために必要なこともあるという言葉だと解釈しています。
一次コントロールと二次コントロールの話にぴったりかなぁと思います。
実は3行目もすごく大事なんですよね。
変えられないものとして挙げられるのは過去、災害、死、他人の感情、会社の体制などでしょうか
変えられるものは、いま、未来、収入、コミュニティ、所属する環境など。
きつい環境やブラック企業に勤め続けている人は「環境は選べる」という発想自体が奪われていたりしますしね。
ぼくも気を付けたいところです。
この思想や事実をあるがままに受け入れるために瞑想などが有効になるわけですね。
元ウルグアイ大統領の演説
古代の賢人エピクロスやセネカはこう言いました。「貧乏な人とは、少ししかものを持っていないことではなく、無限の欲があり、いくらあっても満足しない人のことだ」と。
ウルグアイの元大統領 ホセ・ムヒカのスピーチから引用
世界一貧乏な大統領と言われたホセ・ムヒカ元大統領の言葉。
エピクロスとセネカというのはそれぞれ古代ギリシアとローマの哲学者です。
先ほどのブータンの逆で、常に環境を求めている人はそれにだけに囚われていて心が豊かになれないということを的確に突いた言葉。
こちらも今持っているものの捉え方こそ大事だということの示唆だと思います。
まとめ
個人的にも二次コントロールを養い続けている人生なので、二次コントロールこそ鍛えようという考えには共感できるんですよね。
幸せになる為の方法として二次コントロールが有効ということを実験で証明してくれました。
ぼくらは努力する為に生きているわけじゃないですから。
幸せになる為に必要なことはきっと、勝つことでも、人より沢山持つことでもありません。
それが少しでも伝わって皆様が幸せに生きられますよう祈っております。
うみでした。
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